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社協職員レポート

★社協職員レポート ~「支援者を支援する」発達障害療育者支援の取り組み~

サンプル画像 令和5年6月16日から第10期目となる発達障害療育者研修会がスタートしました。
 この研修会は本会に寄せられた1件の相談がきっかけとなっています。
 遡ること19年前、「学校が障害を分かってくれない」「相談するところがない」「子どもの行き場がない」と発達障害の診断をうけた子どものいるご家族からのものでした。当時はまだ発達障害者支援法(平成17年)施行前で、特に知的障害を伴わない発達障害児者は福祉サービスも受けられず、相談する場もない状況で「制度の狭間」にありました。 
 そこで、他にもそうした課題を抱えている方がいるのではないかと、その年(平成16年1月21日<第75回>)の地域ネットワーク勉強会において、始めて発達障害をテーマに取り上げました。すると、想定を超える81名の参加(当時最高参加者数)がありました。参加者の多くは保育園や幼稚園の先生で、発達障害のある子を持つ家族以外にも、そうした特性がある子を悩みながらサポートしている現状が明らかとなりました。
 この課題により効果的に取り組む手段として企画したのが「発達障害療育者研修会」でした。
 幼児期の子どもが多くの時間を過ごす「場」となる保育園や幼稚園は、ほとんどの子どもが初めて経験する集団活動です。そこでは、障害のある・ないに関わらず、それぞれの子どもの個性や特徴が顕著に表れます。その個々の特性を子どもに関わる大人が理解し、集団の場で子どもが安心して遊び、育まれる環境が幼児期には大切であり、その後の成長にも大きく影響するといわれています。
 このことから、「支援者(保育士や幼稚園教諭)を支援する」ことで発達障害の正しい理解と支援の裾野を広げることをねらいとして、平成17年に第1期目の研修会を開催。以来、発達障害の理解や支援の在り方を身近な場所で集中的に学べる連続講座として、令和元年(第9期)までの研修会修了者は263名にのぼります。
 コロナ禍で見送っていた研修会の再開を検討していた折、市教育委員会が主催する特別支援教育に関する連携会議で同席した幼稚園の先生から「以前参加した療育者研修会はとても勉強になり、市内の他園の方とも一緒に学べたことはとても有意義でした。若手の先生のためにもぜひ再開してほしい」との要望を頂きました。
 研修会当初と比較すると、法整備によって福祉サービス利用もスムーズになり、テレビドラマでも取り上げられるなど発達障害の社会的認知が広まった印象を抱いていましたが、研修プログラムを再考する機会も兼ねて今年4月に発達障害をテーマに地域ネットワーク勉強会(第274回)を開催しました。すると59名もの参加があり、現場での支援の在り方を学ぶことを求めている先生方が大勢いることを再認識し、茨城県発達障害者支援センターCOLORつくばからの全面協力を頂き今回の研修会の開催に至りました。
 第10期の研修会には保育園や幼稚園、児童発達支援事業所などの支援機関から定員を超える37名が参加しています。この研修会が神栖市における支援の充実につながるように、参加いただいた先生方とともに学びを深め、支援の輪が広がるように「支援者を支援する」取り組みを今後も進めていきます。

<地域福祉総合相談センターM>

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