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【報告】ひきこもりの3回連続講座(地域ネットワーク勉強会)を開催しました

【報告】ひきこもりの3回連続講座_01「ひきこもり」をテーマとして3回連続の地域ネットワーク勉強会を開催しました。7月と8月は社協の「ひきこもり家族相談」に心理療法士、アドバイザーとして関わって頂いている高橋先生から、適切な家族関係を新しく築くためのポイントをいくつかの例を交えながらお話し頂きました。9月はひきこもりの本人と家族関係が修復し、本人が前向きになったと時の支援について、茨城NPOセンター・コモンズの根本久子氏からお話しを頂きました。

第258回「家族が変われば本人も変わる ひきこもり家族相談の取り組み」

【報告】ひきこもりの3回連続講座_02令和元年7月24日(木) 午後7時~午後9時
参加者:32名
講師:高橋眞利子 氏(心理療法士)
   
全国webカウンセリング協議会茨城支部めだかの学校代表
  :名雪義一(社会福祉士)神栖市社会福祉協議会

ひきこもり当事者の段階的な心理状態と親の関わり方についてお話を頂きました。
(1)絶望の時期
 ひきこもりの初期段階で、本人が孤立意識になり親子の信頼関係が途切れてしまっている状態。まずはゆっくりさせることが必要。
(2)希望を持つ時期
 絶望状態から希望の灯がともるように、親は一貫性をもって支える時期。親から本人を思う気持ちを言葉で伝えます。
(3)意志を持つ時期
 ネガティブ(親へのうらみつらみ)とポジティブ(親への感謝)といった陰陽混合する時期(基本的にはネガティブ)。「申し訳なかったね。でも私はあなたが居てくれることが大事。」と言い続けます。
(4)目的を持つ時期
 心の中で沸き上がってくる「やってみたい」という欲求が出てきます。親は本人を受け止め支えることが必要になります。暖かい言葉をいっぱいかけましょう。
(5)有能性の時期
 他者や集団の中に身をおくことで、勤勉に何かに取り組む時期。自分の有能感と劣等感のバランスに直面し葛藤している。親は「自分(あなた)で良いんだ」と言い続け、本当の意味での自立へ繋ぎます。
(6)アイデンティティ獲得の時期
 「社会や他者からも、そんな自分(あなた)で良いと思われているであろうという確信」を持つ時期。失敗してもそれでよいと体験させましょう。

高橋先生からは「家族は共感を持って本人に寄り添い、本人の言うことを否定せずに受け止め、暖かい言葉のシャワーをいっぱいかけてあげましょう」と締めくくられました。

第259回「我が子がひきこもったとき~家族の役割と支援~」【DVD上映】

【報告】ひきこもりの3回連続講座_03令和元年8月29日(木) 午後7時~午後9時
参加者:20名
講師(解説):高橋眞利子 氏(心理療法士)
          全国webカウンセリング協議会茨城支部めだかの学校代表


DVDの家族は希望した大学に行くことができず、不本意な大学に通うことををきっかけにひきこもりとなり、19才から10年余り続きました。しかし、親が自然なかかわりを絶やさずに、安心していられる空間を確保することに務め、当事者会や家族会に相談をしながら、こじれることなく回復に向かいました。
高橋先生からは、実際に関わったケースでひきこもり始めた当初に、本人が家族に暴力的な態度や親を罵ったりすることがあります。そういった中で、信頼関係の回復には非常に時間がかかります。親の覚悟が必要で、三歩進んで二歩下がっても、一歩進んでいるという実感を大切にしていきます。関係が修復し本人が前向きになった時には、すぐに本人へ当事者会などの参加を促すよりも、まずは実際に親が行動(体験)することが必要です。
親と本人との関わり方について、本人と関わっていく上で【ほめる】ことは一番暖かい。【怒る】のもまだ少しは暖かい。【無関心】が一番いけない。たわいもない話しで良いので、無関心から脱却して声かけを必ずしましょう。思っているだけでは伝わりません。うるさい位いっぱい言葉をかけましょう。会えない時は必ずメモ書きでも良いから伝えます。すぐに反応は返ってこないが、継続してやり続けていくことで、姿を現してくれるようになるとのことでした。

第260回「ひきこもりの方の社会復帰支援」

【報告】ひきこもりの3回連続講座_04令和元年9月19日(木) 午後7時~午後9時
参加者:20名
講 師:根本久子氏(茨城NPOセンター・コモンズ)
   
茨城県就労準備支援事業 主任支援員

茨城NPOセンター・コモンズでは、平成16年にコミュニティレストラン「とらい」を立ち上げ、中間的就労支援をはじめました。中間的就労支援とは、一般就労や福祉的就労(障害者雇用等)などとは異なる新しい働き方です。心身の不調や長期のブランクなどによる“働きづらさ”を抱える方に一定の配慮と支援をすることで、働くことを促進する取り組みです。平成28年1月に、生活保護にもならず就労先が見つからず諦めてひきこもってしまうのを防ぐために、コモンズでは居場所・中間的就労支援事業「グッジョブセンターみと」を立ち上げました。支援の内容は次のメニューになります。

・【居場所】仲間との雑談や自由に過ごせる空間づくり。
・【就労体験】ジョブトレーナーと一緒に体験。印刷・チラシ折作業・清掃作業など。
・【ワーク】パステル画教室など創作活動を行い、協調性や社会性を身に付けていく。
・【日常生活訓練】宿泊を伴い仲間と食事の支度などの協働作業。
・【レクレーション活動】活動を通じて、仲間やスタッフなどへの思いやりの心を育む。
・【ボランティア体験】スタッフや仲間とイベントでのチラシ配布など 。
・【ジョブトレーナーの育成】訓練生が教わる側から教える側になります。

また、コモンズでは、茨城県より今年度4月から「就労準備支援事業」を受託しています。対象とする地域は県内の12町村です。ひきこもりで生活リズムが崩れている方に、一般就労に向けた基礎能力の形成をしていきます。「グッジョブセンターみと」で培ったノウハウを活かし、集中的に最長1年間の支援を実施しています。
最後に根本氏からは、「経済的困窮だけでなく社会的孤立状態にある方を対象に『断らない支援』を行っていくことが大切です。また、個人へのアプローチだけでなく、新たな支援ネットワークや社会参加の場を生み出す地域づくりも不可欠です。」といった言葉で締めくくられました。



■神栖市社協では、今年度から「ひきこもり家族相談」をスタートし、ひきこもりに対し段階的な支援を行っています。ぜひご相談下さい

(1)ひきこもり初期段階
 「ひきこもり家族相談」・・・家族が本人の元気を取り戻すために、どう関わって行けば良い結果となるか心理療法士と精神保健福祉士がアドバイスし、親子関係を修復していきます。

(2)本人が自立に向けた意志を持ち始めた段階
 「自立相談支援事業」・・・自立相談支援員が本人と一緒にプランを作成し、自立に向けて伴走支援をしていきます。

問い合わせ先

神栖市社会福祉協議会 地域福祉推進センター
TEL 0299-93-0294
「ひきこもり家族相談」担当:名雪
「自立相談支援事業」担当:鴨川・高岡

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは神栖市社会福祉協議会です。

(本所)神栖市溝口1746-1 (支所)神栖市土合本町3-9809-158

電話番号:(本所) 0299-93-0294 (支所) 0479-48-0294 ファクス番号:(本所) 0299-92-8750 (支所) 0479-48-1294

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