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【報告】第243回地域ネットワーク勉強会を開催しました

【報告】第243回地域ネットワーク勉強会_01◆日 時:平成30年4月19日(木)
       午後7時~午後9時
◆テーマ:事例から学ぶ
     自閉症スペクトラム障害の理解と支援
◆講 師:海老原 朱美氏(臨床発達心理士)
     茨城県発達障害者支援センター
◆参加者:77名

「本日の勉強会は、終了時間が当初の9時から大幅に時間をオーバーします。」
「エー!」会場内がどよめきます。もちろん定時の9時に終了するのですが、 急に予定を乱された時、そのあとの予定を考えたり、準備していた気持ちが揺らぎます。
自閉症スペクトラム障害の人たちは、普通に生活を送る中で、日常的にそんな戸惑いや不安な気持ちを抱いているというお話からスタートしました。
この障害は、社会性の障害、コミュニケーションの障害、限定された興味・活動のパターン(こだわり)のいずれか、若しくはそれらが重複しており、目が合わない、ひとり遊びが多い、空気が読めない、こだわりが強いという特徴があります。

人は物事を実行する際に、匂う、見る、聞く、触れる、味わうという感覚から、情報を整理して、計画を立てて実行し、結果を残すという一連の流れがあります。自閉症スペクトラム障害のある人は、情報を得る感覚が鋭すぎたり、鈍かったりすることで、その場に応じた行動ができずに混乱したり、行動を停止してしまうということが説明されました。
人の五感には、だれでも優先している感覚と普段は気にしていない感覚があります。実際に勉強会でもチェックリストを使って自分の感覚の特徴を知ることができ、また参加者間でもそれぞれが視覚を優先している人、触覚を優先している人など、それぞれに感覚が違うことを確認することができました。
この感覚の違いが、服のタグがチクチクして気になる(触覚)、大きな音がすると気になる(聴覚)といった自閉症スペクトラム障害の特徴につながります。支援者としては、対象者のその場にふさわしくない行動の原因が何かを見つけ、本人の気持ちと感覚の違いを尊重して、本人が納得して決定する関わりをすることが大切です。と参加者に伝えられました。

【報告】第243回地域ネットワーク勉強会_02障害の大きな特徴としてこだわりがありますが、一度本人が納得してくれたルールはきちんと守ってくれるので、本人がルールを納得するポイントを見つけることが、支援の大きな鍵となるということが学べました。

発達障害者支援センターは、発達障害があっても誇りをもって生きることができるように、ご本人、ご家族の方、発達障害を知りたい方、支援者に対して障害に関する情報を提供する機関です。
今回の勉強会で講師をつとめてくれた海老原氏のように、臨床心理士などの専門職員が、自閉症などの発達障害のある方やご家族の相談に応じ、必要に応じて専門的な発達検査や支援をしています。

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