社協職員レポート

★社協職員レポート ~支援者を応援する取り組み~

職員れぽ 療育2 神栖市社協では、平成17年より「発達障害療育者研修会」を開催しています。当時は、発達障害者支援法の施行前で法整備も十分でなく、神栖市においては発達障害についての相談窓口や支援事業所、発達障害を専門に診察できる医療機関などの社会資源が少ないこと、情報の収集においても各個人が奮闘しながら得るしかないこと、など様々な相談が社協へ寄せられました。そうした相談をきっかけとし「子どもたちに関わる専門職の療育不安を軽減することで、どの子も楽しく保育園・幼稚園等を利用できる雰囲気を市内に作ること」を神栖市社協の事業目標としました。本研修会は、この目標を達成するためにはまず、子どもたちが家族と離れて最初に過ごす幼稚園や保育園で働いている保育士などの支援者を応援する取り組みが必要だと考えスタートしました。平成17年から令和元年までに9回に渡り開催した研修会は、途中新型コロナウイルス感染症の影響により中止を余儀なくされましたが、今回、令和5年6月に「第10期発達障害療育者研修会(以下、第10期)」として再開し、10月13日に最終日(全4回)を迎えることができました。第10期では、23名の方が全日程を終了し、第1期から数えて修了者は287名となりました。

 第10期では、今までそれぞれの発達障害支援の分野の専門家に講師を依頼して行ってきたスタイル継承しつつ、茨城県発達障害者支援センターを運営しているCOLORSつくばで発達相談を担当している枝松慎次郎さんに全4回の共通講師として幼児期における発達障害支援の基礎から応用、そして研修の振返りまでを4日間を通して行っていただきました。研修会に参加された方からは「4回の研修で同じ講師の方に担当していただいたことで段階的に学習ができ、発達障害支援についての知識を深めることができました」との感想をいただきました。参加申込の段階では、市民の方から「2日のみの参加は可能か」などのポイントでの参加を希望される問い合わせも多くいただきましたが、定員、会場の都合でお断りせざるを得なかった方もいらっしゃいました。申込者の状況としては、幼稚園2事業所6名、保育園2事業所3名、児童発達支援事業所8事業所16名の方などから申込をいただきました。結果として定員30名に対して4日間の研修への参加希望者が37名となり、市内の児童発達支援に関わる社会資源が整備されつつあること、また支援者の発達障害支援に対しての意識の高まりを確認することができました。今後も発達障害支援における療育者の抱えている課題や神栖市における支援体制などの動向を確認しながらその時々に合わせた研修の企画を行っていきたいと思います。

 神栖市社協では、本研修会や毎月開催している地域ネットワーク勉強会を通して、「支援者を応援」していく取り組みを継続していきますので今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

本所地域福祉総合相談センター K

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